「占い師さんって、昔から特別な力があったんですか?」
そんなふうに聞かれることがあります。
でも私は、子どもの頃から不思議な世界で生きていたわけではありません。
どちらかというと、
「どうしたら家の中が穏やかになるんだろう」
と、いつも空気を読んでいた子どもでした。
私には腹違いの姉が二人います。
小さい頃は優しくしてもらった記憶があります。
でも大人になってから、今は絶縁に近い状態です。
何が悪かったのか、正直今でもよくわかりません。
母は看護師でした。
日赤で働き、その後、お寺に嫁ぎました。
祖母は信仰心の深い人で、「娘がお寺に嫁いだ」ことを喜んでいたそうです。
でも実際の生活は、決して楽ではなかったと思います。
古く傷んだ家。
檀家さんとの関係。
腹違いの娘たちへの気遣い。
母はきっと、ずっと気を張って生きていたんでしょう。
父は喘息持ちで、お酒を飲むと荒れることがありました。
夜になると、大声で怒鳴る。
物を壊す。
母や祖母と言い争う。
私は布団をかぶって、その声を聞いていました。
そして、幼い私は思ったんです。
「ああ、私は幸せにはなれないんだ」
って。
今思えば、
子どもが抱えるには大きすぎる不安でした。
でも当時は、
それが普通の日常でした。
だから私は、
頑張る子になりました。
勉強を頑張った。
先生に褒められるようにした。
学級委員もやった。
リーダー役もやった。
先輩に「生意気」と言われても、
あまり気になりませんでした。
本当は、
父や母や祖母に、
喜んでほしかったんです。
「いい子でいたら、家族がうまくいくかもしれない」
そんなふうに思っていた気がします。
でも、大人になってわかりました。
どれだけ頑張っても、
人の感情まで背負うことはできない。
家族の問題を、
子ども一人が解決することはできない。
それでも私は、
あの頃の自分を嫌いにはなれません。
小さな身体で、
必死に家族を守ろうとしていた。
平和を願っていた。
その感覚は今、
占い師として、
人の痛みに寄り添う力につながっている気がします。
「幸せになれない」
子どもの頃、そう思っていた私が、
今、人の幸せを願う仕事をしています。
人生って、
その時にはわからないことがありますね。
傷は消えなくても、
傷があったからこそ、
見える優しさがあります。
もし今、
昔の私みたいに、
家の中で一人苦しくなっている人がいるなら、
あなたが悪かったわけじゃない。
まず、
それだけは伝えたいです。